忘れないように目を瞑る夜は
君がいないと知った昨日までの僕が
終わらないように嘯(うそぶ)いて歩く
道が途切れても尚、僕は立ち止まれぬまま
掛け算の断層 爪先から埋まる
燃えつきた公団のスケッチ含み灰にして
浴槽に放して 秒針を沈めて
鏡を曇らせるため 慎重に微温湯(ぬるまゆ)にして
思い出すその日々の 美しい記憶だけ
年老いた言葉 乾いたかなしみ
狭くなった視界は 君を見る事をやめた
細くなる足を 涙で潤して
あとどれくらい 嘘をつき続けるのだろう
枯れ落ちた花を 枯れた腕で抱いて
白く濁る視界で 何かを求めながら
ぼやけた数の先で
君の声見失う
2時まえ脱ぎ捨てた服が
洗濯槽で廻る
渦 巻く様に
廻り続ける
周り沈んでく
残された部屋の中
時は流れ続ける
遠く幻を見ては消えて行く
鏡を見れず君は醜くあり続ける
沈み行く記憶 瞳曇らせて
繰り返す過ちが纏わりつく枷(かせ)になる
君は気付いてる、それを知ってる
僕は僕を殺して俯いて歩いてく
何もしないまま、何も成さぬまま
それ故、僕はここにいることを許される