窓の外が少しずつ
水色に溶けていく
カップの中 深い淵
最後の夢が沈んでいく
苦さの向こうに 甘さがいる
渦の中から 今日が始まる
こぼさないで この温もり
そっと そっと 飲み干すまで
湯気が指の隙間を
朝日のリボンに変える
豆の記憶──森の雨
すべてはこの一杯に
苦さの向こうに 甘さがいる
渦の中から 今日が始まる
こぼさないで この温もり
そっと そっと 飲み干すまで
世界はまだ 完全には
目を覚ましていないみたい
それでいい ゆっくりと
この時間だけは誰のものでもなく
カップが空になる時
きっと きっと
何かが
そっと始まる音がする