霧が行く先を飲み込んで
街灯に揺れる木影
夜の奥じゃ顔も見えず
ただ足早な帰り道の背中だけ
不安と孤独が追いかけて
誰もが少しずつ歩幅を上げる
かすんだ人影ひとつひとつが
進む先を示す標識みたいで
盲目にただ意地だけで
直感だけを頼りに歩いてる
やがて人は蝙蝠みたいに
かすかな感覚へ身を寄せる
Echo echo
霧の夜に僕は叫び続ける
もう誰の声かもわからないのに
それでも振り向けないままで
Echo echo
消えかけてなお燃えたがる火のように
近づくことも離れることもできず
ただ微かな返事に流されてゆく
帰る場所は胸の奥にも
道の果てにも隠れている
晴れ渡る空でさえ見えないなら
まして今夜は霧が深すぎる
蝙蝠が盲いたのは
夜のせいなんかじゃない
生まれつきなのは恐れじゃなく
ただ無鉄砲な強さだけ
まるで火に落ちる蛾のように
迷いもなく怯えもなく
Echo echo
霧の夜に僕は叫び続ける
もう誰の声かもわからないのに
それでも振り向けないままで
Echo echo
消えかけてなお燃えたがる火のように
近づくことも離れることもできず
ただ微かな返事に流されてゆく
Echo echo
霧はさらに深くなって
道ゆく人も少なくなって
それでも僕はまだこの夜の中
Echo… echo…