1998

Lyrics: 関井良介 Music: 関井良介 改札抜けた午後の光 ポケットの小銭が鳴ってた ダウンジャケットのジップを上げて 理由もなく胸が騒ぐ 古着屋のラックの隙間 知らない時代の匂い吸って 似合う未来も決まってないのに スタイルだけは決めていた TOKYO AIR RUNNERSのロゴ 胸に小さな誇りみたいで 何者でもない僕らでも 何かになれる気がしてた
あの頃の僕らは 肩書きより衝動だった
夕暮れに混ざる街のざわめき 僕らは理由もなく本気だった 似合わない夢まで背負い込んで 笑われても気にしなかった “好き”って気持ちだけ握りしめ 正しさは後ろに投げ捨てた あの無敵だった感覚が 今も胸の奥で鳴り響く
CISCOの袋を揺らしながら 宝物みたいに盤を抱え ジャケットの色と音の匂いで 世界の広さを測ってた マンハッタンの赤いタグ 指に食い込む重ささえ 「自分で選んだ証だ」って 妙に誇らしく思えたんだ チャンダンの煙が揺れる部屋 夜と朝の 境目あたり 将来なんて遠い話を 現在形で語り合った
街は変わっても あの夜の熱は消えなくて
夕暮れに滲んだ記憶の中 未完成のままの僕らがいる 正解よりも“好き”を選んだ あの選択が光ってる 遠回りだって構わなくて 寄り道ばかり増えていった あの不格好な情熱が 今のDrums動を作り続ける
やがてネクタイ締める朝が来て 終電の窓に揺られながら ふと思い出す ロゴの刺繍や 擦り切れた袖の感触を いせやの煙の向こう側で どうでもいいことで笑ってた あの何も持たない僕らが いちばん自由だった
夕暮れに混ざる街のざわめき 僕らは何度でも思い出す 好きだけで走れたあの衝動が 今もDrums動を急かしてる うまく生きる術を覚えても 下手だった夢は消えなくて 遠回りだらけの人生に まだ色を足し続けてる